代表の阿部です。私はPR業界歴27年で、新卒で1995年に当時業界3位だったオズマピーアールに入社しました。私の3年半の在籍中にオズマピーアールは、プレスリリースエクスプレスというプレスリリースの配信サービスを開始しました。ですので、今思い返してみても20年以上も前の2000年代に入る前からオズマピーアールはプレスリリースの配信サービスを始めていて、先見の明があったのだなぁと思います。(ちなみにPR TIMESのサービススタートは2007年です。)しかしながら当時は、時代が追い付いていなかったせいか、そのサービスは無くなってしまいました。

現在ではPR TIMESのウェブサイトを拝見しますと、利用企業者数が2015年に1万社だったのが2021年に5万社を超え、月間のプレスリリース件数は2万件を突破したそうです。(2021年5月末時点)

私もプレスリリースの配信サービスは、予算が少ない企業が大雑把にメディアにリリースを配信するのには、とても効率的なサービスだなぁと思います。何よりもプレスリリースの原稿そのものが20以上のメディアに掲載されるのがスゴイと思います。

プレスリリース配信サービスの役割をもう一度おさらいしてみますと
➀300程度のメディアにリリースを送れる
②プレスリリースそのものが20以上のウェブサイトに掲載される
ことです。

しかしながら弊社では、プレスリリースの配信サービスの活用は、あまりオススメしておりません。

理由としましては
➀メディアは既にどこかに掲載されている情報を書きたがらない
②Googleに作為的な被リンク数の量産とみなされて一時的に検索順位が下がる危険性があるため
です。

そうしますと弊社のお客様は、独自のメディアのリストを保有している場合が多いので、プレスリリース配信サービスを活用する理由がほとんど無いためです。

むしろ、これは新聞社の記者に聞いたのですが、プレスリリースの原文がニュースサイトで掲載されていると(特に速報性を重視している新聞メディアやネットメディアは)記事を書きたくなくなるそうです。

仮に独自のメディアリストを持っていても、プレスリリースの原文がネットに掲載されることによる広告効果を期待するのであれば、プレスリリース配信会社が許してくれるのであれば、少し遅らせて配信サービスを活用した方が良いと思います。

ーーーーーーーーーーー
執筆者:阿部 重郎(あべ しげお)
広報・PRアドバイザー
お客様をテレビ、新聞、ネットニュースなどのマスコミに無料で取材させる専門家

1972年生まれ。新潟県出身。
PR業界一筋27年。自身が関わった記者発表会は200回以上、執筆したニュースリリースは1,000本以上。
これまでの顧客は、本田技研工業、住友ゴム工業、明治、りそな銀行など500社を超える。
マスコミにお金を支払わずに、ニュースリリース1本で、広告費に置き換えると4億円に値する価値を生み出した経験もある。

新卒で当時業界3位のオズマピーアールに入社。3年後に、当時業界2位の共同ピーアールへ転職。大手PR会社2社で計12年経験を積む。
2007年、「もっと気軽に広報活動を~オモシロイ!をあふれさせよう」をミッションに広報・PRアドバイザーとして独立し、プレイブ株式会社を設立。代表取締役に就任した。